【計測事例にオリジナル技術資料リンクを追加しました。】
持ち運び・計測が容易で、安価なmini PEMSです。独自のカートリッジシステムを採用し、4ガス測定、NOx測定、ナノ粒子測定を同時に行うことができます。マルチプレックスベーシックの粒子センサーシステムにより、粒子数(PN)と粒子状物質(PM)の測定に加えて、イオン化、散乱光、および不透明度センサーを使用した計測が可能です。
3DATX parSYNC FLEXパンフレット | PDF(697.7 KB) |
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製品情報
概要
統合ポータブルエミッション測定システムである3DATX parSYNC FLEX®iPEMSは、独自のカートリッジシステムを使用してガスおよびナノ粒子の測定を行います。
ガスカートリッジの「ホットスワップ」機能により、4ガス測定、NOx測定、およびナノ粒子測定の排出量取得を実現します。
また、マルチプレックスベーシックの粒子センサーシステムにより、粒子数(PN)と粒子状物質(PM)の出力に加えて、イオン化、散乱光、および不透明度センサーを使用して、粒子の複数の異なる「イメージ」をキャプチャする機能を提供します。
カートリッジ
ガスセンサー | 粒子センサー | |
1段目 |
NO/NO2 |
PN/PM |
2段目 | CO/CO2/HC/O2 | 近日公開! 認定PN (DC) |
カスタム | ご相談ください | ご相談ください |
カスタマイズ (オプション)
カスタマイズで以下の情報をリアルタイムで取得できるようになります。
- ワイヤレスOBDロガー:LDおよびHD用のユーザ定義のECUデータ
- リアルタイムGPSおよび周囲気象データ(気圧、温度、湿度)
- 追加測定用のポートによる排気流量、後処理温度
parSYNC®シリーズのデバイスは共通のソフトウェアインターフェースを利用して、組み込みのLCDスクリーンから直接駆動するか、リンクされたスマートフォンまたはラップトップから駆動できます。
parSYNC®シリーズに組み込まれたソフトウェアとハードウェアは完全にカスタマイズ可能であり、3DATXユーザコミュニティにとって非常に価値があります。様々な車両の管理者、製造企業、コンサルタント、規制遵守の専門家にとって、この広範で柔軟な分析・レポート機能は国内・国際的な政府や当局が新しい排出基準を強化する中で特に有用です。
3DATX parSYNC®FLEX iPEMSの機能と利点
- 小型/軽量 = 計測現場への持ち運びが容易
- 寸法:42cm x 15.5cm x 29.5cm (幅 x 高さ x 奥行)
- 重量:6.2kg (13.7ポンド)
- バッテリーの駆動時間: 通常2時間 (周囲温度20℃で、壁電源を使用して暖機した場合) CUBE™を使用すると拡張操作が可能になります。
- インタラクティブLCDディスプレイによる操作、またはリンクされたスマートフォンやラップトップから操作
- スマートフォンまたはラップトップにリアルタイムでデータを送信するためのWifiアクセスポイントを内蔵
- 完全に自動化されたソフトウェア (特定の要件に合わせてカスタマイズ可能)
- シンプルで迅速なキャリブレーションプロセス (Bar97 Hi/Lo など)
- 内部電源:18V標準リチウムイオンバッテリーパック (CUBE™FLEXと同じモデル)
- 低消費電力:通常2A、38W (暖機中は5A、100W)
- 温度が監視および安定化された測定カートリッジ
- ホットスワップ交換可能なセンサーカートリッジ (4ガス、NOx、PN/PM)により、計測現場でのダウンタイムがなくなります。
- 頑丈で耐候性
- 保守と操作が容易 (どんな車両でも15分以内に計測可能になります。)
CUBE®FLEX (バッチエミッション用調整ユニット)
サンプル調整および拡張電源用にparSYNC®に接続されるサポートユニット
- 排気サンプル凝縮液の除去
- 揮発性粒子の低減
- 拡張電源:ホットスワップ可能な18V標準リチウムイオンバッテリーパックを3個搭載できます。
- 小型/軽量 = 計測現場への持ち運びが容易
- 寸法:35cm x 14.5cm x 29.5cm (幅 x 高さ x 奥行)
- 重量 (バッテリーを1つ搭載した状態):3.8kg (8.4ポンド)
- バッテリー駆動時間:通常2時間、長時間操作のためのホットスワップ可能
PEMSユニットのスペック
1段目ガスカートリッジ | 3電極法(電気化学方式) | |
NO | NO2 | |
直線性測定レンジ | 0-5000ppm | 0-300ppm |
T90応答時間 | < 5秒 | < 35秒 |
分解能 | 1-2ppm | 0.1ppm |
再現性 | 信号の2% | 信号の2% |
2段目 ガスカートリッジ |
非分散型赤外線吸収法 (NDIR) | 電気ガルバニック | ||
CO2 | CO | HC | O2 | |
測定レンジ | 0-20% | 0-15% |
0-4000ppm (最大30,000ppm の拡張範囲) |
0-100% |
T90応答時間 | < 3.5秒 | < 3.5秒 | < 3.5秒 | < 6秒 |
精度 |
絶対±0.3% または 相対±3% |
絶対±0.02%
または 相対±3% |
絶対±8ppm
または 相対±3% |
絶対±0.1%
または 相対±2% |
再現性 | 絶対±0.1%
または 相対±2% |
絶対±0.02%
または 相対±2% |
絶対±6ppm
または 相対±2% |
絶対±0.1%
または 相対±2% |
1段目粒子カートリッジ | |
詳細 | データ
|
粒子サイズ範囲 | 10 ~ 10,000nm = 0.01 ~ 10μm |
イオン化センサー |
ウルトラファイン:10 ~ 250nm / peak@<80nm |
不透明度センサー | ミディアム:80 ~ 7,000nm / peak@ ~800nm |
散乱光センサー | 粗い:250 ~ 10,000nm / peak@ ~2,500nm |
アプリケーションの事例と動画
FAQ
どのような対象を計測する事ができますか?
自動車・バイク・農機具・重機・船舶など様々な対象の排ガスを計測する事ができます。
計測原理
3電極法(電気化学方式)
作用電極、参照電極、対極の3つの電極を組み合わせて行う電気化学測定での一般的な測定方法になります。電位を印加することで化学反応を起こさせ、電子の授受(電流)を測定することなどによって反応量等を定量できます。ポテンショスタットを用いて作用電極の電位を参照電極に対して一定にします。作用電極は電極上でサンプルを電気分解します。作用電極で電気分解を維持するために必要な電流は、対極から流れます。このとき、ポテンショスタットは作用電極と対極間の電流を正確に測定します。
NDIR(非分散型赤外線吸収法)
測定の対象となるガスが、特定の波長域の赤外線を吸収し、その吸収の度合いがガス濃度に応じているという原理を利用したものです。NDIRとは、Non-Dispersive InfraRed(非分散型赤外線吸収法)の略です。
光源から放出された赤外線は、測定対象のガスを通過したのち赤外線センサにて計測されます。 ガスにより赤外線が吸収されると、赤外線センサが受光する赤外線の光量に変化が生じます。
赤外線センサは、測定に不要な波長の赤外線を取り除く光学フィルタが備えられており、特定の波長域の赤外線のみを測定することによって対象となるガス以外の干渉を最小限に抑えます。
また、サンプル(対象波長)とリファレンス(非対象波長)の両方の波長を測定しています。 リファレンスの変化とこれらの光量差を知ることで、光源やセンサの経年変化や、汚れによる光量の変化をキャンセルし、定期的なキャリブレーションをすることなく、長期に安定した測定を実現しています。
電気ガルバニック
電解液に溶ける金属(陽極)と、溶けない金属(陰極)を電解液に浸すと陽極では金属が溶け、電子を放出し、陰極に達します。陰極では薄膜を透過した酸素が陽極で放出された電子を取り込みます。この電子の流れ(電流)は、薄膜から透過する酸素濃度に比例するので、電流を測定することで酸素濃度を知ることができます。
不透明度
減衰法(透過式)で、Bouguer-Lambertの法則より透過率から濃度を算出します。
Cm:Soot質量濃度 mg/m3,τ:透過率
L:光路長 m,σext:減衰係数 m2/mg
散乱光
散乱法で、濃度は散乱光強度に比例するものとして算出します。
A:比例係数 mg/(m3・V),Is:散乱光強度 V
計測事例
資料(12件有り)の一覧ページ、うち6件を抜粋しました。
1. parSYNC® miniPEMS と AVL PEMS および認証ラボ機器の比較
https://3datx.com/wp-content/uploads/2020/09/parSYNC_LDG_JRC_AVL-PEMS-Lab_Oct-2019.pdf
2. parSYNC® miniPEMS を使用したオフロード小型エンジンの排出ガス測定
https://3datx.com/wp-content/uploads/2020/09/parSYNC_OffRoad_Small-Engine_Aug-2020.pdf
3. parSYNC® miniPEMS を使用したオートバイの排出ガスの測定
https://3datx.com/wp-content/uploads/2020/09/parSYNC_Motorcycle_JRC_Oct-2019.pdf
4. Ford Labs との協力による parSYNC® の特性評価
https://3datx.com/wp-content/uploads/2020/09/parSYNC_LDD_Ford_Jul-2019.pdf
5. parSYNC® PLUS ガスおよび粒子状物質センサー – 技術概要
https://3datx.com/wp-content/uploads/parSYNC-PLUS_Gas-PM-sensor_TechOverview.pdf
6. 分析結果: 3DATX Inc. parSYNC® miniPEMS を使用したマスタング ダイナモメーターでの 2019 年フォード F250 の排ガス テスト
https://3datx.com/wp-content/uploads/2020/09/parSYNC_LDD_Mustang_May-2019.pdf