エンジンの排ガス対策や燃費の低減には、空燃比の計測が不可欠となります。制御系の開発用途として、高精度型とポータブル型の2モデルをラインナップしています。
ポータブル型 空燃比計 PLR-7 リーフレット | PDF(218.1 KB) |
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空燃比計 総合カタログ | PDF(664.9 KB) |
製品情報
ラインナップ
高精度型空燃比計 リッチ燃焼時に発生するHCやCO等の共存ガス影響を受けることなく、精度の高い空燃比計測ができます。 |
特長
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ポータブル型空燃比計 積層型ジルコニアセラミックスのUEGOセンサを利用した小型軽量の空燃比計です。 |
特長
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仕様
アプリケーション
FAQ
PLR-7は水素エンジンの性能試験でも使用できますか?
弊社の空燃比計は水素エンジンの性能検証でもご利用いただいています。詳しくは、お問い合わせください。
アルコール系燃料エンジンへの対応は?
燃料のH/C比とO/C比を設定できるため、炭化水素系燃料やアルコール系燃料等すべてのエンジンに対応しています。
MCS-3の触媒の交換周期は?
サンプル時間で200時間となります(モデルガスを使って酸化効率を確認できます)。
PLR-7にPLR-5用のセンサは使用可能ですか?
使用可能です。パラメータもそのまま使用可能です。
外観図
計測原理
高精度型空燃比計 MCS-3a
キャピラリを使ったサンプルガスの希釈機構と酸化触媒、およびジルコニアセンサを備えたMCS-3aは次のような流路構成となっています。
リーン領域では排ガス中に酸素が残っているため、サンプルガスを空気で希釈することなく酸化触媒で完全酸化させた後に残留酸素濃度を検出します。しかし、リッチ領域ではサンプルガス中に酸素が残っていないため、大気を用いてサンプルガスを希釈し触媒で完全に酸化させた後、サンプルガス中の残留酸素濃度を検出します。
ジルコニアセンサは酸化ジルコニウムが高温下において酸素に対する選択的透過性を利用したもので、古典的な法則に基づき酸素濃度に対して高精度の起電力を発生します。
流量や圧力、および温度制御を厳密に行えば、流路構成から当量比(λ)と空燃比(AFR)が次式によって導かれます。
ポータブル型空燃比計 PLR-7
実車搭載用に開発された積層型ジルコニアセラミックのUEGOセンサを利用しています。
リーン領域の動作
図のようにリーン領域(λ>1)では、拡散現象で空洞内に流入した酸素濃度が常にゼロとなるよう制御回路が電流(Ip:赤矢印)を流して酸素分子をポンピングし、グラフで示すようその電流値(赤い線)から酸素濃度を求め、変換式を介して当量比(λ)や空燃比(AFR)に換算されます。
リッチ領域の動作
一方リッチ領域(λ<1)では、拡散現象で空洞内に流入した未燃ガスの水素(H2)や一酸化炭素(CO)が完全酸化するのに必要な酸素を制御回路が電流を流して酸素分子をポンピングし、グラフで示すようすその電流値(青い線)から酸素濃度を求め、変換式を介して当量比(λ)や空燃比(AFR)を換算されます。
下段の空洞は基準側(Reference)電極となるため、常に一定の酸素濃度となるよう一定電流を流して酸素分子をポンピングしています。