チャージアンプ
SCH-101 (製造中止中です)
製品情報
特長
- 世界で初めての全モールド型積分器を採用し、湿度影響によるドリフトを最小に抑えています。
- 圧力校正を完全に行うため、LONGモードでのドリフトが他社に較べて1/5程度と小さくなっています。
- 加速度、力センサでの使用を制限し、筒内圧力専用チャージアンプとして低価格を実現しました。
- 圧電型センサであればAVL、キスラー、PCB等、他社の製品にでも適合できます。
仕様
適合センサ(電荷出力型圧電センサ) 計測レンジ:電荷入力専用 |
±10~80 pC/bar |
積分コンデンサ容量 | レンジ1:200pF レンジ2:500pF レンジ3:1000pF レンジ4:2000pF |
直線性 | ±0.1% |
低域時定数 | LONG:10000sec 以上 MEDIUM:200~2000sec SHORT:2~20sec |
時定数抵抗 | LONG:1014Ω以上 MEDIUM:1011Ω SHORT:109Ω |
コネクター形状 | BNC-neg |
残留ノイズレベル:最大値 | 3.0mVp-p |
周波数特性(±0.5dB) | 50kHz |
リセット時ゼロオフセット電圧 | ±1mV(調整可能) |
入力換算ドリフト(20℃) | ≦±0.02pC/sec(TYP) |
最大入力電圧 | ±10V |
入力抵抗 | 1014Ω |
出力電圧(※オプション:絶縁出力) | ±10V(※広帯域完全絶縁可能) |
出力抵抗 | 100Ω |
最大出力電流 | ±5mA |
使用温度範囲 | 0~50℃ |
使用湿度範囲 | 10~90% |
使用電源/消費電力仕様 | AC90~110V, 20VA |
アプリケーション
- 内燃機関の筒内圧力計測
関連製品
計測原理
エンジン計測でもっとも重要な計測はエンジンの筒内圧力であり、エンジン動力の基本量です。エンジン性能を開発検討する上でIMEP、ROHR、ノック解析等の重要データはすべて筒内圧計測から行われます。
筒内圧計測に使用される圧力センサには、圧電体ピエゾ効果を利用した圧電センサが例外なく使用されています。使用温度、応答性、小型形状、取り付け性、ダイナミックレンジ等に大きな利点はあるが湿度影響、DC特性、圧力校正等に難点があります。
圧電センサは受圧膜に印加される圧力を水晶、ロシェル塩等の圧電体に印加し、この時発生する電荷を電圧に変換して圧力出力とします。電荷を電圧に変換する増幅器がチャージアンプです。以下の図に本製品のシステム概要を示します。
電荷―電圧変換は積分増幅器A1により行なわれ、センサ電荷Q、コンデンサ容量をCgとすると、電圧VはV=Q/Cgの関係があります。圧力出力はデジタルポテンショメータを通してA2で増幅され、出力が10MPa/10Vのようにノーマライズされます。
当社のチャージアンプは筒内圧力計測に主眼をおき、必要以上の計測条件をカットして低価格を実現しています。しかし基礎的構成には世界で始めての全モールド型積分器を採用し、湿度影響を排除しています。AVL、キスラー、PCBを始めとし、圧電型センサにはすべて適合する性能を持っています。
計測事例
筒内圧力波形の計測例
HCCIエンジンの筒内圧力波形
以下に示すデータは本製品を用いてHCCIエンジンの燃焼変動を計測したもので、速い応答、ゼロ点ラインの保持にも十分対応しているのが分かります。